■感染

　老朽化と経営不振に双方から直面している病院で、患者を死なせてしまうという医療事故が発生する。外科医の秋葉（佐藤浩市）と内科医の魚住（高嶋政信）は、保身のために隠蔽を図る。そんな時、内臓が溶け出すという不気味な症状を発症した患者が担ぎ込まれてくる。今まで遭遇した事のない原因不明の病に、揺れる秋葉と魚住。しかし、真の恐怖の根源はすでに感染を始めていた・・・。

　今作は、Ｊホラーシアターの第一弾で、公開時は「予言」と同時上映。病院という閉鎖空間で巻き起こる恐怖を描く、シチュエーションホラー。

　夜の病院という定番の舞台に、精神的に追いつめられている医師や看護婦たちと、謎の感染症患者・・・。十分すぎるほど揃った舞台設定や効果音は、ホラー映画としての役割を果たし、それだけで恐怖感を与えるだろう。加えて俳優陣の演技、中でも佐野史郎や南果歩といった実力派たちの怪演は、より作品の雰囲気を盛り上げている。

　感染ルートも解らないままに、次々と未知のウィルスに「感染」していく人々に対して、為す術のない閉塞感の中、緊張感を保ちつつストーリーは進んでいく。しかし、物語の核となる感染ルートのタネ明かしが釈然とせず、終盤に来ての突然のサイコホラー的展開に戸惑いを覚えた。ジャパニーズホラー独特の心理的恐怖を味わうには物足りなかったように思う。　


ルーピーＱ的評価・・・★★☆☆☆二つ星です。

Comments

トラックバック、ありがとうございました。

この映画は、大元の感染ルートが分からないのが、難点ですよね。

Posted by biwa at 2005年04月17日 12:09

こちらこそ、ありがとうございます！

確かに、一応の説明がされてはいるのですが、納得できないんです〜。

Posted by ルーピーＱ at 2005年04月18日 00:19

TBありがとうございました。

感染ルート　オチを知ってあーなるほど　それでつじつまが合うと納得した口です。手前みそで恐縮ですが自分とこでも書いた通り　だとしたら尚更その後の展開が蛇足で残念でした。意識に感染するなら女医への感染はあってしかるべきですが　その必然性の部分でやっつけちゃった？って感じがしてもったいね〜って思う次第です。

Posted by kirow at 2005年04月29日 02:40

kirow様、ＴＢにコメントありがとうございます！

感染ルートを知って、微妙〜と思ってしまいました。
私は、女医は○○感がなかったので感染しなかった・・と解釈しました。
最後の展開は確かに蛇足ですね。

Posted by ルーピーＱ at 2005年04月30日 01:44

TBありがとうございます。
ちょっとストーリーの流れに必然性を感じないですね。怖さも余り無いし…。
ハリウッドのリメイクに期待しても無駄かなぁ。

Posted by 太鼓屋 at 2005年05月04日 09:27

太鼓屋様、コメントありがとうございます〜。

確かに怖さをあまり感じないんですよね。
精神的に、ゾッとさせてもらえないという・・。
期待していたので余計にガッカリでした。

Posted by ルーピーＱ at 2005年05月05日 09:25

わたしも最後は消化不良です
謎が残ったってゆーわけではなくって
なんだかよくわかんないって感じでした
あたしがアフォなだけかもしれませんが・・・・
前半はなかなかよかったのに残念でした
では〜

Posted by コメントどうもでした〜 at 2006年03月09日 19:05

↑名前にコメント入れちゃいました・・・
スミマセン

Posted by さくさく at 2006年03月09日 19:07

・さくさく様、コメント有難うございます！

終盤の展開でわけがわからなくなりましたね。＾＾：
もっと精神的な怖さが欲しかったなぁ〜と。
設定と俳優さんは充分怖かったですが（笑）

Posted by ルーピーＱ at 2006年03月10日 21:50

この映画、ホラー苦手の僕にとってはちょうどいい怖さでした。たまーに怖いものみたさで見てしまうんですよね〜ホラーって。

Posted by exp#21 at 2006年06月02日 19:42

・exp#21さま、コメント有難うございます！

ホラーの王道？な感じでしたね〜。
私もホラー苦手ですが、怖いものみたさでつい観ちゃうんですよね〜。＾＾：

Posted by ルーピーＱ at 2006年06月04日 01:14