2005年07月05日

■ダニー・ザ・ドッグ

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 5歳の時に誘拐され、闘犬として育てられたダニー(ジェット・リー)は、高利貸しのバートに連れられ、取り立てと闘いに明け暮れていた。首輪を付けられ、感情さえも忘れていたダニーは、ある日、事故で視力を失ったピアノ調律師、サム(モーガン・フリーマン)と出会う。数日後、バートとダニーが乗る車にトレーラーが突っ込み、なんとか車を這い出したダニーは、サムの元へ辿りつく。回復したダニーは、サムと、サムの娘ヴィクトリアの元、次第に人間らしさを取り戻していくのだが・・・。

 ただひたすら“飼い主”に忠実に従い、言われるがままに敵を叩き潰していくダニー。アクション・シーンにまず目を奪われる。無駄のないスピーディなストーリー展開は、そのまま見所であるアクション・シーンの迫力にもつながっている。

 普段は首輪を付けられているダニーは、頼りなげな表情を浮かべて、オドオドとしている子供のようである。しかし、ひとたび首輪を外されると闘犬と化し、無慈悲に“飼い主”の命令を遂行していくそのギャップを、ジェット・リーがうまく演じ分けていた。

 ダニーが次第に人間らしい感情を取り戻していく過程では、ピアノが効果的に使われている。モーガン・フリーマンが、自ら設定を付け足した「盲目」のピアニストを好演し、父親が子供に教え諭すようにダニーに接する姿がやさしく描かれている。

 孤独な男が居場所を見つけ、家族や家庭の暖かさを知るまでの道筋が、圧倒的な暴力とピアノの旋律の狭間に映し出される。ラスト近くのサムとヴィクトリアを守るため、彼らを隠すシーンで見せるダニーの表情は秀逸だ。アクション映画としても人間ドラマとしても、充分に楽しめる作品だった。 

ルーピーQ的評価・・・★★★・☆三つ星半です。


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posted by ルーピーQ at 10:40| 千葉 ☔| Comment(42) | TrackBack(92) | ■映画レビュー -劇場観賞- 2005 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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